大腸がんは患者数、死亡者数ともに年々増加しており、女性ではがんの部位別死亡数で第1位、男性では第3位となっています。大腸がんの多くは、ポリープの一部に発生した癌細胞がだんだんと増大して発生します。(大腸の粘膜からポリープを経由せずに、直接がんが発生する場合もあります。)
発生した大腸がんは増殖し徐々に粘膜の深いところまで広がっていき、早期がんからやがて進行がんといわれる状態にまで進行していきます。
大腸がんの症状は病変のある場所や進行度によって異なりますが、通常、早期がんの状態ではほとんど自覚症状はありません。
大腸がんの疑いのある人を見つけるために健診や人間ドックでは、癌からの出血の存在を想定した簡便な便検査(便潜血反応)の検査が行われることが多いですが、多くの大腸がんのもととなる大腸ポリープの段階では便潜血が陽性にならないものも多く、内視鏡検査を受けてはじめてわかるものも多くあります。
大腸ポリープは直径が5mmを越えると5%強,2cm以上では50%以上と高い確率で癌化が見られるようになりますが、ポリープ内に発生したがんが深いところまで広がっていく前であれば、内視鏡を使用して切除する治療が可能です。
外科的な手術が必要となる進行がんになる前に、ポリープの段階で発見、内視鏡的に切除しておくことが大腸がんの発生リスクを大きく減らすことにつながります。
大腸ポリープの早期発見、早期治療のため、是非内視鏡検査を受けて下さい。